高周波特性の測定に対応したテストソケット

半導体ICファイナルテストにおいて、半導体技術の急速な進化により、ミリ波帯の高周波数対応がますます重要視されています。しかし、ポゴピンやラバーソケットなどといった従来のテストソケットでは、高周波特性を正確に評価することが難しいケースが多く見られます。そこで、UPTが開発したテストソケット「MMS」は、独自のワンピース構造を採用することで、安定した高周波特性の測定を実現しました。

高周波特性の測定が難しい理由

高周波特性の測定が難しい主な理由は、信号損失と接触不良による影響です。まず、従来のソケットでは高周波信号の伝送中に信号損失が発生しやすくなります。特にポゴピンなどの構造では、接触部の微細なギャップや抵抗が原因で信号の減衰が起こりやすく、測定精度が低下します。高周波になるほどこの減衰の影響は顕著になります。
接触不良も大きな問題です。従来のソケットは頻繁な使用や長期間の利用により接触面が劣化し接触抵抗が増加することで、信号がさらに劣化します。これにより、安定した高周波信号の伝送が難しくなり、精密な測定が困難になるのです。このような問題から、高周波特性の正確な測定には、より高精度で安定した接触が求められます。

活用事例:高周波特性の測定に対応したテストソケット

既存で使用していたポゴピンやラバーソケットでは、安定した高周波特性の測定ができないという問題に対し、独自のワンピース構造を持つテストソケット「MMS」をお客様の要求仕様に合わせてカスタマイズすることで解決した事例をご紹介します。

【お客様の課題】
ミリ波高周波数対応が求められる半導体ICファイナルテストにおいて、構造上、複数の部品から構成されているポゴピンやラバーソケットでは、安定した高周波特性の測定が困難でした。

【UPTの提案と解決策】
ワンピース構造の「MMS」は、標準で安定した高周波特性を持っています。高周波シミュレーションを実施し、MMSのワンピース形状をお客様の要求仕様に合わせてカスタマイズすることで、これらの課題を解決しました。

テストソケット:MMS(Micro Metal Socket®)の紹介

MMSは、半導体ICの進化に対応した画期的なファイナルテストソケットです。5G・AI時代を⾒据え、⾼周波や⼤電流対応へのニーズが⾼まる中、半導体ICファイナルテストソリューションにも同様の対応が求められています。また、半導体の⼩型化や狭ピッチ化に対しても適応可能なファイナルテストソケットが必要とされています。MMSはこれらの複雑な要件に対応し、次世代半導体の開発・設計・製造に貢献します。

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