高い精度が求められ、完全な光遮断が必要となる車載用カメラのレンス絞り板に製造事例です。UPTでは、フォトエッチング技術に加え、黒メッキ処理など多岐にわたる技術を駆使。社内外のリソースを最大限活用し、お客様の要求に応える製品を提供しました。

絞り板とは

カメラ用レンズに使われる「絞り板」は、「絞り」または「アパーチャ」とも呼ばれ、レンズを通過する光の量を調整するための部品です。絞り板はレンズの内部に配置され、複数の薄い金属の羽根(ブレード)で構成されています。これらの羽根が重なり合って開口部の大きさを変えることで、光の量を制御し、写真の明るさや被写界深度(ピントの合う範囲)を調整します。
絞り板の製造には高い精度が求められます。まず、絞り板の羽根は非常に薄い金属で作られており、微小なズレや歪みが絞りの動作不良や光の漏れにつながります。そのため、加工には微細加工技術が必要です。また、滑らかでスムーズな動作を実現するため、羽根の形状や接合部分の精密な仕上げも不可欠です。さらに、摩耗や腐食を防ぐための表面処理や耐久性の確保も重要な課題となります。

製造事例:車載用カメラのレンズ絞り板

車載用カメラのレンズ絞り板には多様な製造方式が存在しますが、従来の黒色樹脂フィルム方式では、完全な光遮断が困難でした。そこで、金属に黒メッキを施す手法を採用し、光の侵入を完璧に防止しました。UPTでは、フォトエッチング技術に加え、黒メッキ処理など多岐にわたる技術を駆使。社内外のリソースを最大限活用し、お客様の要求に応える製品を提供しました。

材料:SUS304
厚み:0.05mm
穴径:0.3mm
納期:2週間(試作)
加工方法:フォトエッチング+黒メッキ処理

UPTの製造技術

UPTでは、要素技術であるフォトエッチング技術と拡散接合技術を組み合わせてさまざまな製品を開発・製造しています。2つの技術を組み合わせることで、他⼯法と⽐べ⾃由なデザイン設計が可能となり、より優れた放熱性能が実現できます。

フォトエッチング技術

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フォトエッチング技術は、エッチング液を使⽤して⾦属を化学反応・腐⾷させ、薄板⾦属の精密加⼯を可能にします。

拡散接合技術

拡散接合技術は、⾦属表⾯同⼠を原⼦レベルで接合し、内部が3D構造の⾦属パーツを⽣成します。