次世代半導体における小型化や狭ピッチ化に適応可能なテストソケット
テストソケットMMSとは
テストソケットとは、半導体デバイスの性能や品質を評価するために使用される重要な部品で、半導体デバイスとテスト装置を接続する役割を果たします。テストソケットは測定精度やテストの信頼性等を左右する重要な部品です。
MMSは、半導体の進化に対応した画期的なテストソケットです。高周波や大電流対応へのニーズが高まる中、半導体テストにも同様の対応が求められています。また、半導体の小型化や端子の狭ピッチ化に対しても適応可能なテストソケットが必要とされています。MMSはこれらの要件に対応し、次世代半導体の開発・製造に貢献します。
Micro Metal Socket®
ソケット取付用の穴加工は自由にアレンジいただけます。
特徴
コンタクト高さ:0.45mm~
コンタクトピッチ:0.15mm~
超短伝送路による高速伝送特性(60GHz@-1dB)
荷重/変位量:0.10N/0.1mm
性能
60GHz@-1dBの高速伝送をサポート
定格電流:1A/コンタクト(コンタクト長0.45mmの場合)
※被測定物の寸法や端子ピッチ、要求荷重等に応じたベストな製品をご提供致します。
テストソケットMMSの特徴
1.高周波・大電流を実現する独自素材をコンタクトに採用
最小コンタクト⾧0.45mmの微細コンタクトの開発により、超短伝送路の高周波伝送を実現しました。MMSはコンタクト⾧0.45mmでも定格電流1Aを確保。半導体パッケージテストの課題となっている接触抵抗などによる影響を排除 し、より安定性の高いテスト工程を実現します。
2.低荷重と接触信頼性を両立する独自構造のコンタクト
MMSのコンタクトは、1ピース構造。ポゴピンのように多数部品で構成されるプローブピンと異なり、内部での接触構造を持ちません。1コンタクトあたり0.10Nの低荷重を実現し、テスト・ハンドラへの負荷を従来のテストソケットから約80%低減することが可能です。 加えて、高周波帯域測定用シート型コンタクトとして電気的寿命、機械的寿命ともにタッチダウン5万回を達成しました。
3.業界最小レベルのコンタクトピッチ
MMSは、小型・多ピン・挟ピッチ化に対応するテストソケットです。次世代半導体も視野に入れた0.15mmピッチから対応可能です。 ハウジングレス構造のため、用途、ご要望に合わせたシートの製造が可能です。特に狭ピッチ化が求められるスマートフォン向けパッケージや次世代半導体までサポートします。
テストソケットMMSのアプリケーション事例
狭ピッチICパッケージ
半導体技術が発達していく中で高性能・高機能・高集積化が進み、心臓部であるICパッケージの狭ピッチ化が進んでいます。MMSは最小0.15mmピッチに対応できるため、次世代、更にその先の次々世代の検査用ICソケットとして最適です。
多ピンBGAパッケージ
半導体の高機能・高集積化により、多ピン化が進みます。2000ピンを超えるBGAのテストには低荷重化が必須です。1ピンあたり0.10Nと一般的なソケットの1/5の低荷重のMMSであれば低荷重化を実現し、テスト装置の寿命の長期化に寄与します。
特殊ICパッケージ
特殊ICパッケージや基板のデザインに合わせたピンレイアウトが可能なMMSは、インターポーザとしても最適なソリューションです。
カメラモジュール
プローブピンと比較して、簡易接続・高周波安定特性が得られるMMSは高解像度カメラモジュールテスト用としても最適です。
通信モジュール
高周波特性の安定した接続品質を実現するMMSは、 通信モジュール測定用としても安心してお使いいただけます。
活用事例の紹介
活用事例①
半導体ICファイナルテスト
【お客様が抱えていた課題】
ミリ波高周波数対応が求められる半導体ICファイナルテストにおいて、構造上、複数の部品から構成されているポゴピンやラバーソケットでは、安定した高周波特性の測定が困難でした。
【UPTの提案】
ワンピース構造のMMSは、標準で安定した高周波特性を持っています。高周波シミュレーションを実施し、MMSのワンピース形状をお客様の要求仕様に合わせてカスタマイズすることで、これらの課題を解決しました。
活用事例②
BGAボールガイド
【お客様が抱えていた課題】
半導体ICファイナルテストにおいて、BGA半田ボールの狭ピッチ化が進む中、 BGAパッケージ外形でBGA半田ボールとテストプローブピンの位置決めを行う既存手法では、頻繁に位置ずれが発生していました。
【UPTの提案】
BGAボールガイドとMMSの併用でBGA半田ボールの位置決めを行い、BGA半田ボールとテストプローブピンの位置ずれを回避し、接触の安定性を確保しました。