フォトエッチング×拡散接合の技術を活かした、高い冷却能力を持つコールドプレート
電⼦機器や半導体デバイスの放熱対策として⽋かせない冷却機構品である「コールドプレート」。UPTでは、フォトエッチング技術と拡散接合技術を組み合わせることで、この機構品が持つ冷却能力を最⼤限引き出すことが可能です。
現在お使いの方法に対し、放熱能⼒が不⾜している、設計⾃由度が低く製品にうまく組み込むことができない、といった課題を抱えている⽅はぜひ⼀度ご相談ください。
UPTのコールドプレートの特徴
| 微細流路 | 最小幅70 µmの微細構造 |
| 冷却性能 | 少量の冷媒で2 kW超の冷却性能 |
| 厚さ | 厚さ3mmを実現し小型化に貢献 |
| 機密性 | 材料が原子レベルで結びつく高い接合性 |
| 特注対応 | 要求仕様に応じた流路設計・シミュレーション |
| 納期 | 金型が不要な工法により、短納期対応を実現 |

コールドプレートとは
コールドプレートは、電⼦機器や半導体デバイスの放熱対策に使⽤される冷却機構品です。主にアルミニウムや銅といった⾼熱伝導材料で作られ、内部には冷媒液や気体が流れるチャネルが設計されています。この冷媒液や気体が電⼦機器から発⽣する熱を効率的に移送し、外部へ放散します。これにより、アプリケーションの温度を適切に保ち、性能の安定性と寿命を向上させます。
コールドプレートは、特に⾼性能なコンピュータやサーバ、半導体製造装置、医療機器などで広く使⽤され、⾼い冷却能力が求められています。
| 空冷(ヒートシンク) | 液冷(コールドプレート) | |
|---|---|---|
| 冷却原理 | ファンによる強制対流 | 液体循環による熱輸送 |
| 冷却性能 | 低〜中 | 中〜高 |
| 導入コスト | 低 | 中〜高 |
| 運用コスト | 高:冷却に必要な電力消費大 | 中〜高 |
| 温度制御制度 | 低 | 高 |
コールドプレート製作におけるUPTのコア技術
UPTでは、要素技術であるエッチング技術と拡散接合技術を組み合わせて開発したコールドプレートを製造販売しています。拡散接合技術とフォトエッチング技術を組み合わせることで、他⼯法と⽐べ、⾃由なデザイン設計が可能となり、より優れた放熱性能が’実現できます。フォトエッチング技術は、エッチング液を使⽤して⾦属を化学反応・腐⾷させ、薄板⾦属の精密加⼯を可能にします。これにより、複雑な流路構造を形成し、コールドプレートに流す冷媒により熱伝達性能を向上させます。拡散接合技術は、⾦属表⾯同⼠を原⼦レベルで接合し、内部が3D構造の⾦属パーツを⽣成します。この技術により、コールドプレートの流路構造を3次元的に複雑にできるとともに、隙間のない接合⾯が理想的な熱伝導性を実現します。これらの先進技術が組み合わさることで、⾼い冷却性能を持つコールドプレートを作り出すことができます。
- 切削加⼯などの⼯法では不可能な、複雑流路、中空構造形成が可能
- ロー付けや接着剤を使わない接合技術のため、部品の変質・変形に強い構造体を実現
- 原⼦間結合レベルの拡散接合技術により、隙間のない接合⾯が理想的な放熱効果を実現


コールドプレートの活用事例
UPTでは、これまでにさまざまな分野における電⼦機器の熱問題を解決してまいりました。活⽤事例の⼀部をご紹介します。
活用事例 ①テストハンドラー用コールドプレート
【お客様が抱えていた課題】
以前使用していたコールドプレートは、放熱性能が不⼗分でした。また、個々の製品ごとの冷却性能にばらつきがありました。
【UPTの提案内容】
お客様の課題解決のために、図⾯通りの製品を提供するだけではなく、放熱時間の短縮に向けた改善提案も⾏いました。具体的には、最適な流路幅のシミュレーションを⾏った上で設計して、熱伝導性を最⼤化する⽅法を模索しました。その結果、放熱量が向上してテスト効率が上がり、⽣産性の改善に寄与しました。さらに、徹底した品質管理により、冷却性能のばらつきが改善され、不良品の発⽣率が⼤きく削減されました。

活用事例 ②露光装置用コールドプレート
【お客様が抱えていた課題】
熱が露光レンズを歪曲してレーザーの精度を落とすため冷却が必要でしたが、既存のコールドプレートは流路1本のため除熱が不十分でした。
【UPTの提案内容】
UPTの設計能力および加工方法を活かし、コールドプレートの流路の本数を増やすことで、冷却性能を向上させました。
【製品仕様】
材質:SUS430
加工法:エッチング+拡散接合+切削

活用事例 ③スーパーコンピュータ用コールドプレート
【お客様が抱えていた課題】
コールドプレートの重量増加に伴い、スーパーコンピュータ全体の設置コストが上昇することが懸念されており、そのため小型化・軽量化を進めたいと考えていました。
【UPTの提案内容】
フォトエッチングと拡散接合を用いたコンパクトな設計を提案し、高い熱性能と軽量化の両立によってシステム全体のコスト削減を実現しました。
【製品仕様】
材質:C1020
加工法:エッチング+拡散接合

FAQ
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見積依頼時に伝えるべき情報を教えてください。
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正確なお見積りを行うために、以下の主要な情報をご提供ください:
・プレートサイズ(L×W×H)
・材質(銅、アルミニウム、ステンレスなど)
・必要な冷却性能(除熱量[W])
・および冷却媒体の種類
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提供可能なコールドプレートの材質は?
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銅(C1020)、アルミニウム、ステンレス(SUSシリーズ)などを提供しています。
材質は熱伝導率、耐腐食性、コストなどの要件に応じて選択します。
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内部の流路設計や冷却媒体の流れ方向はカスタマイズできますか?
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はい、可能です。
冷却媒体のIN/OUT位置、流れ方向、流量を指定いただければ、エンジニアがシミュレーションを用いて流路設計を最適化し、必要な冷却性能の達成と圧力損失の低減を図ります。
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冷却性能はどの程度向上できますか?
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冷却性能は、熱源温度、接触面積、冷却媒体条件などの要因によって変わります。
一般的に、UPTのコールドプレートは、厚さ3 mmのコンパクトな設計でも2 kW以上の除熱が可能です。
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使用可能な冷却媒体の種類は?
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水、グリコール系液体、その他のカスタム冷却液に対応しています。
用途に応じて特殊液体の評価もサポート可能です。
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納期はどれくらいかかりますか?
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金型不要のため、設計の複雑さや材料の入手性に応じて短納期での対応が可能です。
詳細なスケジュールについては、お問い合わせください。
コールドプレートの特注設計・製造ならUPTへお任せください
UPTではコールドプレートの特注設計・製造に対応しています。既存の⽅法では、放熱能⼒が不⾜している、設計⾃由度が低く製品にうまく組み込むことができない、といった課題を抱えている⽅はぜひ⼀度ご相談ください。
