薄板チタン加工の「複雑形状」「バリなし」「短納期」を実現

フォトエッチング加工は、薄板チタンに対して「複雑形状」「バリなし」「短納期」を実現する加工法です。物理的な力を加えないため材料へのダメージを抑えつつ、数十μm単位の微細形状にも対応可能です。
UPTでは最薄0.004mmからの難削材加工実績に加え、国内工場での一貫生産と海外拠点の連携によって、試作から量産まで高品質・低コストでご提供します。チタン部品の微細加工をご検討の際はぜひご相談ください。

エッチング加工のメリット|他工法との比較

チタン薄板は高強度・低熱伝導率などの特性から、レーザー加工や機械加工だと歪みや工具摩耗が起きやすく、精密加工が難しい金属です。
フォトエッチングは化学的な処理のため機械的な力を加えず不要部分を除去するため、変形・歪みが最小限に抑えられ、精密な形状加工に向いています。特に薄板の場合は、フォトエッチングを活用することで複雑形状の高精度加工を安定して行える利点があります。

評価項目フォトエッチングレーザー金型プレス
適用板厚◎ 薄板(0.01~0.3mm程度)に最適○ ~1mm程度まで対応可能△ 薄板対応は可能だが反りや割れに注意
複雑形状◎ 微細形状や自由度の高い設計に対応○ ある程度可能だが極小形状は限界あり△ 金型制約が大きく複雑形状は不向き
バリ・熱影響◎ バリなし・熱影響なし△ 熱影響層や酸化膜が発生、後処理必要△ バリ・カエリが発生、仕上げ必要
公差精度◎ ±10~20μm程度の高精度○ ±50μm程度○ 金型精度次第、微細形状は困難
初期費用○ 版代のみ、低コスト◎ 不要△ 金型費用が高額
量産適正○ 試作~中量産に適する△ 小ロットに有利、大量生産は割高◎ 大量生産で低コスト化可能

チタンエッチングの加工事例

これまでレーザー加工で行っていたチタン材(TR270)の加工をフォトエッチングに置き換えたところ、極薄チタンの熱歪みやバリが大幅に軽減されました。
特に数十μm厚の材料でも均一な寸法精度を実現し、不良率が低減しました。結果として製品の品質向上と歩留まり改善に大きく貢献した事例です。

製品のスペック

・材質:TR270(チタン1種)
・板厚:1.2μm~100μm 
・サイズ:80×160mm程度まで 
・試作納期:1~2週間 (数量により前後致します)
・加工方法:フォトエッチング

UPTのフォトエッチング加工技術の特徴

どこよりも小さく・薄く・細く

UPTは小型・薄型化が求められるスマートフォンの精密部品においてトップシェアを誇る開発・製造販売の実績があります。難削材と呼ばれる材料や最薄0.004mm~最大2mmの厚みのある材料まで、様々な形状の加工に対応し、あらゆるアプリケーションにおける技術革新のパートナーとしてお役に立ちます。

高品質×低コスト×短納期の追求

UPTでは、お客様のご要望や市場の変化に対応するため、製品の性能向上やコスト削減を目指す新技術を日々研究しています。
また、国内工場で培った設備・品質管理体制を海外工場(タイ)にも導入し、国産品質での低コスト量産を実現しました。
さらに、500種類を超える豊富な材料在庫と試作専門チームによる迅速な対応で、短納期を実現しています。

安心の対応力(ワンストップ・ソリューション)

UPTでは、仕様設計から製作、メッキや機械加工などの追加工程が必要な場合でも、外部の技術サプライヤーとの調整と管理を行い、ワンストップにてお客様の様々な加工要求に応えることができます。様々な生産ニーズに合わせたワンストップ・ソリューションを提供することにより、お客様の生産効率を向上させることが出来ます。
また、国内外に対応可能な一貫した量産体制を持ち、日本語、英語、中国語、韓国語、タイ語など、複数言語での対応が可能です。

フォトエッチング+拡散接合により新たな価値を創造

UPTでは、フォトエッチングと拡散接合の技術を組み合わせることで新たな価値を創造してきました。技術の組み合わせにより生まれる特徴や製造加工イメージについてご紹介します。

拡散接合サンプル

機械加工では不可能な立体構造
板厚0.5mm×10枚

拡散接合金属フィルター

微細メッシュを拡散接合で重ねた高アスペクト比の金属フィルタ
板厚0.05mm×1000枚

ステンレス拡散接合サンプル

複雑・微細デザインに対応
板厚0.1mm×7枚