ICテストソケットは、半導体デバイスをテスト装置に接続し、電気的性能や信頼性を正確に評価するために不可欠な部品です。デバイスの高集積化が進む中、ソケットにはより高い周波数対応、より大きな電流容量、より細かな端子ピッチへの対応が求められています。

UPTのMMS(Micro Metal Socket®)は、高度な金属加工技術と精密設計によって開発された革新的なICテストソケットです。60GHzまで対応する優れた高周波特性、100mΩ以下の低接触抵抗、そして次世代半導体テストに必要な高い耐久性を兼ね備えています。また、多様なパッケージ形状やテスト条件に対応できるカスタム設計も可能です。

高性能なICテストソケットをお求めなら、是非UPTのMMSをお試しください。

ICテストソケットとは

ICテストソケットは、先端半導体デバイスの性能評価に使用される重要なコンポーネントで、デバイスとテスト装置をつなぐインターフェースの役割を果たします。

テスト中に安定した電気的接触と精密な機械的アライメントを確保し、正確な信号伝送と測定を可能にします。特に高周波領域や微細ピッチへの対応が求められる場合、ICテストソケットの品質や設計は評価結果の精度と信頼性に直接影響します。

MMSとは – 高周波・大電流などの課題に適応可能なICテストソケット

MMSは、半導体の進化に対応した画期的なICテストソケットです。高周波や大電流対応へのニーズが高まる中、半導体テストにも同様の対応が求められています。また、半導体の小型化や端子の狭ピッチ化に対しても適応可能なICテストソケットが必要とされています。MMSはこれらの要件に対応し、次世代半導体の開発・製造に貢献します。

Micro Metal Socket®

ソケット取付用の穴加工は自由にアレンジいただけます。

特徴

コンタクト高さ:0.45mm~
コンタクトピッチ:0.15mm~
超短伝送路による高速伝送特性(60GHz@-1dB)
荷重/変位量:0.10N/0.1mm

性能

60GHz@-1dBの高速伝送をサポート
定格電流:1A/コンタクト(コンタクト長0.45mmの場合)
※被測定物の寸法や端子ピッチ、要求荷重等に応じたベストな製品をご提供致します。

ICテストソケットMMSの特徴

1.高周波・大電流を実現する独自素材をコンタクトに採用

最小コンタクト⾧0.45mmの微細コンタクトの開発により、超短伝送路の高周波伝送を実現しました。MMSはコンタクト⾧0.45mmでも定格電流1Aを確保。半導体パッケージテストの課題となっている接触抵抗などによる影響を排除 し、より安定性の高いテスト工程を実現します。

2.低荷重と接触信頼性を両立する独自構造のコンタクト

MMSのコンタクトは、1ピース構造。ポゴピンのように多数部品で構成されるプローブピンと異なり、内部での接触構造を持ちません。1コンタクトあたり0.10Nの低荷重を実現し、テスト・ハンドラへの負荷を従来のICテストソケットから約80%低減することが可能です。 加えて、高周波帯域測定用シート型コンタクトとして電気的寿命、機械的寿命ともにタッチダウン5万回を達成しました。

3.業界最小レベルのコンタクトピッチ

MMSは、小型・多ピン・挟ピッチ化に対応するICテストソケットです。次世代半導体も視野に入れた0.15mmピッチから対応可能です。 ハウジングレス構造のため、用途、ご要望に合わせたシートの製造が可能です。特に狭ピッチ化が求められるスマートフォン向けパッケージや次世代半導体までサポートします。

ICテストソケットMMSのアプリケーション事例

狭ピッチICパッケージ

半導体技術が発達していく中で高性能・高機能・高集積化が進み、心臓部であるICパッケージの狭ピッチ化が進んでいます。MMSは最小0.15mmピッチに対応できるため、次世代、更にその先の次々世代の検査用ICソケットとして最適です。 

多ピンBGAパッケージ

半導体の高機能・高集積化により、多ピン化が進みます。2000ピンを超えるBGAのテストには低荷重化が必須です。1ピンあたり0.10Nと一般的なソケットの1/5の低荷重のMMSであれば低荷重化を実現し、テスト装置の寿命の長期化に寄与します。

特殊ICパッケージ

特殊ICパッケージや基板のデザインに合わせたピンレイアウトが可能なMMSは、インターポーザとしても最適なソリューションです。 

カメラモジュール

プローブピンと比較して、簡易接続・高周波安定特性が得られるMMSは高解像度カメラモジュールテスト用としても最適です。

通信モジュール

高周波特性の安定した接続品質を実現するMMSは、 通信モジュール測定用としても安心してお使いいただけます。 

活用事例の紹介

活用事例① 半導体ICファイナルテスト

【お客様が抱えていた課題】 
ミリ波高周波数対応が求められる半導体ICファイナルテストにおいて、構造上、複数の部品から構成されているポゴピンやラバーソケットでは、安定した高周波特性の測定が困難でした。 

【UPTの提案】 
ワンピース構造のMMSは、標準で安定した高周波特性を持っています。高周波シミュレーションを実施し、MMSのワンピース形状をお客様の要求仕様に合わせてカスタマイズすることで、これらの課題を解決しました。 

FAQ

MMSは特定のDUT(被試験デバイス)に合わせてカスタマイズできますか?

はい。MMSは、DUTの寸法、端子ピッチ、荷重条件に合わせてカスタム構成で提供可能です。また、基板設計に合わせて取付穴の配置も自由に設定できます。

MMSは既存のテストハンドラやロードボードに組み込むことができますか?

はい。MMSは、ほとんどの既存テスト環境に適合させることが可能です。取付穴、位置合わせ機構、インターポーザのインターフェースなどをお客様の装置仕様に合わせてカスタマイズできます。

設計から納品までのリードタイムはどのくらいですか?

標準構成の場合、仕様確定後のリードタイムは通常6〜8週間程度です。完全カスタムソケットの場合は、構造の複雑さに応じて期間が延長する場合があります。

UPTはソケットとインターポーザの協調設計をサポートできますか?

はい。UPTでは、MMSとインターポーザ、またはカスタムガイドを組み合わせた統合テストソリューションの設計支援を行っています。これにより、信号品質(シグナルインテグリティ)や位置合わせ精度を最適化します。

購入前に評価やサンプル試験は可能ですか?

性能確認のための評価サンプルや試作ソケットの手配が可能です。サンプルの在庫状況や評価サポートについては、お問い合わせください。